相場の循環に合わせた株式投資
景気のサイクルにあった業種の銘柄に乗り換えよう
セクターローテンションとは、景気の変動に合わせて値上がりが予想される業種(セクター)に投資対象を切り替える投資戦略です。
切り替わりのきっかけとなるのが景気サイクル(景気循環)です。
セクターローテーションの考え方に基づいて、どの業種にいつ投資をすればよいのか、
本記事では、相場の循環とセクターローテーションについてざっくりと要点解説していきます。
景気には波があり、好景気と不景気を繰り返して経済は成長します。
この波を景気サイクルと呼び、四季のように「好況→後退→不況→回復」の4つの局面があり、順番に訪れ繰り返していきます。
景気の最も良い時を「景気の山」、最も悪い時を「景気の谷」と呼び、景気サイクルは、谷から次の谷までを1つの周期としています。
株式市場は、景気サイクルに先駆けて動く
株式市場は、この景気サイクルの四つの局面を元に次の相場の展開を予想していくので、景気サイクルより3~6ヵ月早く株式市場が動く傾向があります。
株式市場の値動きは、将来の材料を株価に織り込みながら波を作っています。
そのため、セクターローテーションを活用する時は、実際の景気サイクルと市場の状況を分けて考える必要があります。
景気サイクルの変動には、中央銀行(FRB)の金融政策がとても大きく影響します。
むしろ中央銀行(FRB)が、物価の安定などを目標に、景気が過熱したり冷え込みすぎたりしないように、金融政策によって景気の大きな変動を抑え、舵取りをしています。
景気が悪い時には「金融緩和」をし、景気が良い時にはインフレが進みすぎないよう「金融引き締め」を行います。
相場の循環とセクターローテンション
株式市場は、景気と金融政策の影響を重視して株価の変動を「金融相場」「業績相場」「逆金融相場」「逆業績相場」という4つの段階で捉えることができます。
ステージ1 【金融相場】 金利↓ 株価↑
- 情報技術株
- 金融株
金融相場とは、金融政策が株価上昇のけん引役となる相場です。
経済の縮小傾向が続き、リセッション入り。
不況期からの回復を目指し、中央銀行(FRB)が政策金利を引き下げ、金融緩和をします。
この時期の企業業績は良くなくても、金融緩和によって市場に投資マネーが流入し、成長ポテンシャルが大きい情報技術関連や新興企業などのグロース株が値上がりしやすくなるので、株式市場が次第に拡大し始めます。高PERの多いハイテク株ほど上昇しやすい傾向になります。
ステージ2【業績相場】金利が低いまま、株価はさらに上昇
- 資本財株
- 素材株
- 一般消費財株
景気サイクルが回復期から好況期に向かうと、消費が増えビジネスが活発になり、企業業績の改善が株価上昇をけん引する「業績相場」となります。
いよいよ、景気が縮小から拡大に転じ、資本財株や素材株が本格的に上昇し始めます。
そして株式市場には莫大な投資マネーが流入し、株式投資がブームになり始めます。
しかし、景気拡大局面が続くとFRBは政策金利を引き上げ始めます。
インフレへの懸念から長期金利も上昇し始め、ブームになっていたハイテク株が売られ始めます。
この時期には資本財や素材などのセクターが値上がりしやすくなります。
ステージ3【逆金融相場】金利↑ 株価↓
- エネルギー株
景気が過熱し、インフレが進むと、中央銀行は金融引き締めを実施します。
景気拡大ペースが鈍り、株式市場はピークアウトします。
株式相場が反転する局面を「逆金融相場」と呼びます。
この時期は経済環境が不安定になり、インフレへの懸念からコモディティが強く、素材株がピークをつけるほか、安定した収益を上げる財務体質が強固な企業や、エネルギーセクターなどが買われやすくなります。
FRBはインフレ退治のために利上げを進め、景気が過熱してバブルにならないようにガス抜きをします。
ステージ3終盤では、景気拡大局面の中で株式市場は天井をつけて弱気相場入りします。
コモディティ市場では原油価格が高止まり、消費が失速。企業業績低迷の原因になり、FRBは利上げの打ち止めを決定して様子見します。
すると投資家は、将来のリセッションを懸念し始め、エネルギー株を売却する一方で生活必需品株やヘルスケア株などのディフェンシブセクターに資金を移すことで将来のリセッションに備え始めます。
ステージ4【逆業績相場】金利が高いまま、株価はさらに下落
- 通信サービス株
- ヘルスケア株
- 生活必需品株
- 公益事業株
ステージ4の序盤
景気に左右されにくい生活必需品や債券に近い公益株に投資マネーが向かいやすくなります。
ステージ4の中盤
株式市場の弱気相場が本格化し、景気サイクルは拡大局面から縮小局面へと移行します。
後退期が続くと不況期に突入し、企業の売上や消費が大幅に落ち込みます。
この悪循環によって株価の下落が続くのが「逆業績相場」です。
この時の労働市場は失業率が上昇し、FRBは政策金利を引き下げ始めます。
また、世界の投資家が一斉にリスクオフに動くことで、ほぼすべてのセクターが同時に売られます。
当然ディフェンシブセクターも売られますから投資家が損失覚悟で狼狽売りに走ったりするのも、この局面で起こります。
ステージ 4の終盤
政策金利がゼロに近づくことで長短金利差が拡大し、銀行の利ざやも拡大するので、金融株が見直されるようになります。
また金利が低下すれば、株式のバリエーションが上昇しやすくなるので、ハイテク株にも次第に投資マネーが流入し始めるようになります。
まとめ
そもそも、セクターローテーションというのは、
景気や金利の各局面で有望なセクターに投資対象を切り替える投資戦略のことです。
世界の投資家は、グロース株からバリュー株へ、
ハイテク株からディフェンシブ株へ投資マネーを順次景気動向を見ながら移していきます。
ちなみに株式市場のサイクルは、株価に景気先行性があり将来の景気を織り込む傾向があるので、景気サイクルよりもワンテンポ早くなります。
一応、この流れは教科書通りの基本的な通説です。その年によっては多少の変動はあったりしますが大筋はこの大きな流れで世の中が動いていきます。大富豪も機関投資家も個人投資家もこの大きなトレンドに乗って流れていくので先導株に順張りで、また、上がりそうなセクターのETFなどに順張りで中期的に合わせて乗っていくと大きな利益につながっていきます。
セクターローテーションを効率的に行うには、セクター別のETFがとても便利です。
M7銘柄・高配当株・米国債などを組み合わせて、自分だけのポートフォリオを作成して自由に簡単に資産運用を行っていきましょう。
ポートフォリオをこれまで作ったことのない方も、著名投資家や他のユーザーのポートフォリオをコピーすることでも運用を始められるので、現時点での知識がそこまでなくても、ステップアップしていくことが可能なのでとてもおすすめです。是非皆さんもチャレンジしてみましょう。
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